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[連載]やってます、「農・商・学・市民連携」第一回歴史を味わう。江戸東京野菜の挑戦。

いま密かにブームの食材、「江戸東京野菜」。
今は昔、江戸時代に江戸やその近郊で栽培されていた、いわゆる伝統野菜である。
水はけのよい関東ローム層の土壌で育ち、味のしっかりしたものが収穫できる。
例えば練馬大根や大蔵大根、亀戸大根などがあり、農家の努力で少数ながら栽培されている。
そもそも、なぜこういった伝統野菜は流通から姿を消してしまったのだろうか、そしてなぜ今再び注目されているのだろうか。

流通から消えた伝統野菜

普段、スーパーマーケットや八百屋に並んでいる野菜は、市場と消費者の要請に応えるよう、あらゆる改良と選択が行われてきた。
たとえば小松菜。1週間たっても見かけは新鮮そのものだ。大根は、並べやすく大きさも核家族向けの青首大根。
ニンジンも一般受けのよい、甘くて青臭くないものが主流。
一方、昔ながらの伝統野菜は長持ちせず、形もさまざまで病害虫への抵抗性も強くはなく、育てにくい。
生産者や運搬業者、小売業者にとって手間とコストがかかるため、市場の流通から消えていったのだ。
しかし「食文化」という側面から、そしてなによりも昔の味を懐かしむ人々が多くいることから、伝統野菜が新しい世代に伝わってほしいと考える人も少なくない。

伝統野菜とまちおこし

伝統野菜の魅力はそれだけではない。今、地域活性化の一手として注目されているのだ。日持ちせず流通に乗
せにくいという難点を持つ伝統野菜だが、逆手にとれば正真正銘の産地限定の名産品となる可能性を秘めている。
それを地元の飲食店に料理してもらえれば、まちの活性化が見えてくる。
伝統野菜を活用したまちおこしに取り組む地域の一つ、小金井市。中央線の連続立体交差化事業や武蔵小金井駅南口再開発事業に伴い、駅周辺の商業環境が大きく変わろうとしている。市はこれを機会に、吉祥寺や立川など近隣の繁華街に流れている購買客を取り戻そうと、「小金井らしさ」を特徴としたまちおこし事業を展開し始めた。
3年前から市内の集客観光施設として年間25万人が訪れる江戸東京たてもの園(都立小金井公園内)の来園者を、「江戸東京」をキーワードにして街中に誘導・回遊させて商業・商店街の賑わいの創出を図ろうというものだ。その核となるのが、江戸東京野菜。市内の農家が、今は幻となったこの伝統野菜を復活栽培し、その食材を使って飲食店が江戸東京野菜料理をつくる。
来街者は、見て、食べて、また商店街での買い物を通して江戸らしさ・東京らしさを楽しむことができる、「農商連携」のまちおこし活性化事業だ。
このような、地域の特性を活かしたまちづくりに伝統野菜は活かされ始めている。

江戸東京野菜逸品料理コンテスト開催

小金井市の、伝統野菜を使ったまちづくりプロジェクトは始まったばかり。
まだまだ江戸東京野菜の知名度は低く、素材の持ち味を活かした料理方法も知られていないため、現状の課題は江戸東京野菜の周知・普及面だ。
対策として、小金井市内に位置する東京農工大学の学生が主体となり、市民を対象にした「江戸東京野菜逸品料理コンテスト」の実施が計画されている。
コンテスト入賞作品のレシピを冊子にまとめ、江戸東京野菜販売時期にあわせて店頭に置いてもらうようにするというものだ。
これによって江戸東京野菜のおいしい料理法を広め、普及させることを通じて、「農商連携」から「農・商・学・市民連携」に広げていく。
今後の江戸東京野菜に注目してほしい。(文・飯田 剛史)

「江戸東京野菜逸品料理コンテスト」

<実施スケジュール>

  • 平成21 年11 月 秋の江戸東京野菜の出荷販売に合わせて、小金井市民及びJA 東京むさし管内(小金井市、武蔵野市、三鷹市、小平市、国分寺市)を対象にコンテスト参加者募集
  • 平成21 年12 月 初旬にコンテスト開催予定
  • 平成22 年1 ~ 2 月 コンテスト優秀作品のレシピ集の冊子作成
  • 平成22 年3 月 春の江戸東京野菜の出荷販売に合わせて、地域へ配布予定

Action!農工大生現場ルポ

飯田 剛史本コーナーのライターは、現役農工大生。
東京農工大学において(株)リバネスが行ったライティング研修の受講生たちです。自分の視点で、日本の農林水産業の現場情報を記事にしてお届けします。
東京農工大学
http://www.tuat.ac.jp/
飯田 剛史(いいだ たけし)
東京農工大学工学府応用化学専攻修士1 年。
偶然江戸東京野菜の存在を知り、自らサークルを立ち上げて普及に取組んできた。
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石垣牛
ビーアグリのスタッフ

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