平成22年度現地マネージャー育成事業
Be AGRI
事業概要
- カテゴリー: 総合
- 投稿日時:2010/10/05 15:28
人と人の「つながり」が石垣島を躍動させる
株式会社タウンマネージメント石垣 西村 亮一 さん
石垣島は今、岐路に立っている。島を訪れる観光客は平成19年の78万人をピークに減少傾向で、ブームにかげりが見え始めた。新石垣空港の開港は3年後。地域社会の在り方は大きく変わる可能性がある。そのなかで、西村亮一さんは地域づくりの核となる商店街の活性化に取り組んでいる。
観光客と市民が交わるまち
西村さんが所属する株式会社タウンマネージメント石垣は、石垣市が26%出資する第3セクターのまちづくり会社だ。「観光客や市民、さまざまなニーズを持った人たちが楽しめるまちにしたい」との想いを込めて、西村さんは島唯一のショッピングモールであるユーグレナモールに、市民や観光客が気軽に休憩することができ、コミュニティの拠点となる「まちなか交流館ゆんたく家」や、保育園とカフェを併設した「あやぱにキッズ保育園&カフェ」をつくった。地域のオジィやオバァを案内人としたまちなか散歩ツアーを企画するなど、ソフト面の取り組みも充実している。子どもたちやお母さんたちが商店街を歩く姿はこれまで見られなかったが、今では現地の人や観光客、子どもから高齢者まで多様な人たちが行き交う。
石垣島ブランドをつくる
今、西村さんは石垣市商工会事務局長の平田睦さん(P21に登場)からの呼びかけで「いしがきブランディングプロジェクト(IBP)」に参加している。その特徴的な取り組みのひとつが「石垣島スパイスマーケット」で、石垣らしさを体現する商品の販促やイベント出展などを行い、メディアを通してその魅力を消費者に伝えるものだ。昨年は都内の百貨店で島産品の展示会を開催したが、商品の一部は納入依頼も受けるなど成果をあげ始めた。
コミュニティがまちを活性化する
もともと、島外出身の西村さん。人のつながりと温かさに触れ、移住することを決めた。西村さんは、「小さな島の中では人のネットワークは意図してつくるものではなく、自然にできるゆるやかなつながりの中から生まれる」と話す。IBPで連携する以前から、西村さんと平田さんは商店街の野球チームで一緒にプレーをしたり、ゆんたく家オープニング祝いの席で平田さんが八重山民謡を披露するなどの交流があった。日常の中で親交を深めていたことが、組織図や連携図には表れない確かなつながりを生んだのだ。「まちに関わっている人であれば、大体みんなつながっている」。ひとりひとりが結ぶ信頼関係が、いずれ大きなうねりを起こしていくだろう。これからの石垣島は、目が離せない。

(次世代現地マネージャー 平良 裕介)
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遊びから生まれるネットワークが創るまち
ベナスタス株式会社 代表取締役 遠山 健夫 さん
沖縄県の中心部に位置する沖縄市は、欧米とアジアの文化が混ざり合った独特の雰囲気を醸し出す。かつては基地のある町として、米軍人相手の商売が発達し、経済は大いに潤っていた。しかし、今、近隣の町に大型商業施設の建設が進み、市の中心市街地であるコザの商店街はシャッターが目立つ。そこで店舗を営む遠山健夫さんは、コザを起点に地域内異業種連携に取り組んでいる。
コザの魅力はそこに住む「人」
もともと、東京のクラブを中心とする音楽業界にいた遠山さん。「周りの人間は自分が成功することに貪欲で、人間関係に距離ができてしまうのが常だった」と当時を振り返る。「コザには、YES/NOをはっきり言うストレートな人が多い。すべてを自然に受け入れる人のよさに惹かれて、ここには何度も通ったね」。1993年に初めてコザを訪れて以来、心地よい人間関係に魅かれて、1999年についには移住することとなった。
コザの商店街から沖縄市の再生を
遠山さんは、コザの商店街通りで手づくり石鹸工房「ラ クッチーナ」を営み、パパイヤや月桃、琉球藍など、沖縄素材を使った石鹸やバスソルトを販売している。30代を中心とした女性に好評を得て、県内のリゾートホテルにも導入されている。
「周囲からは那覇で商売することを勧められるけれど、沖縄市が好きだからここで商売を続けて、商店街の活性化につなげたい」。そう語る遠山さんは、自身の事業を手掛ける傍ら、沖縄市の情報誌『mogkoza』や『沖縄美少女図鑑』を発行する島袋武志氏とともに、地域メディアと商店街が連携した新しい情報発信のしくみを構築するなど、地域振興の志を持つ企業や団体を束ね、異業種間の連携を図り、沖縄市の活性化に取り組む。
遊びから生まれたネットワーク
遠山さんが異業種間の連携をつくるときには、遊びの中から生まれるネットワークを大事にしている。「オフィスでネクタイを締めて堅い話をしているだけでは、その人の人間性は見えない。まずは遊びのなかでお互いの価値観を理解しながら信頼関係をつくるのが一番自然なかたちだと思う」。島袋氏との出会いも遠山さんがプライベートで足繁く通ったバー「Bar Chemi」を経営する神山繫氏の紹介がきっかけだった。「仲間同士でお酒を飲んだり遊んだりしているうちに、このまちの未来をどうしていくかという話題になり、自然にその輪が広がっていったのです」。
まちづくりには全員が納得する定義はない。だからこそ、信頼のおける仲間と自分たちが正しいと思うことをやっていくのだという。沖縄市を愛する起業家に迷いはない。

(次世代現地マネージャー 下大迫 貴亮)
豊かさのある暮らしをつなぐ
三宅商店 店主 辻 信行 さん
江戸時代の風情が残る倉敷が今、活気づいている。商人の町家や白壁の土蔵が立ち並ぶ倉敷美観地区には、和と洋、懐かしさと新しさが融合した独特の雰囲気がある。ここで古い家屋や店舗を再生して利用する取り組みを行い、注目を浴びているのが辻信行さんだ。
周回遅れのトップランナー
辻さんが経営する町屋喫茶「三宅商店」には、連日多くの観光客が訪れる。戦前から続く日用雑貨店の屋号をそのまま店名に継承した店内は、風情溢れる土壁、店の奥へ続く土間など、当時の町家の生活空間そのものを残している。石油ストーブの独特の暖かみのなか、ちゃぶ台について季節ならではのメニューを食べていると、今が昭和時代であるような錯覚を起こすほどだ。「昔から変わっていない本質を受け継いで、いつの間にかまた先頭を走っているような感覚です」。倉敷の隆盛について語る辻さんの言葉は、三宅商店が繁盛する理由にそのまま当てはまる。「あるものを生かして大事に使う」精神があるからこそ、それが本来持っている魅力を引き出すことができる。
まちの宝探し
辻さんが倉敷での取り組みを始めたきっかけは、1995年に起こった阪神淡路大震災にある。励ましのメッセージ付き日めくりカレンダー「へいのない学校」を届けるため被災地を慰問した。避難所の小学校で互いに支え合って生きる住民の姿に感銘を受け、「まちを復興させる原動力は小さなコミュニティにある」と辻さんは確信した。現在は、三宅商店以外の活動として「おっちゃんの朝からぶらぶら行ってみよう!」というテレビ番組のナビゲーターも務め、早朝から地元の小学校や商店、生産者を訪問し、地域の魅力を再発見する番組を届けている。倉敷をつくる「本質」を地域の人とともに思い出し、次世代に伝えることが、まちの発展につながると辻さんは考える。
倉敷の原点は「水」にあり
2010年、辻さんは三宅商店2号店「水辺のカフェ」を酒津にオープンさせた。周囲には他の商店も駐車場もないという立地だが、お昼時には満席になり、店外にも行列が伸びる。「倉敷の豊かさの源は高梁川にある。かつては川に蛍が飛び、豊かさと活気がありました。『水』に寄り添えば、観光地でなくとも、時代や世代を問わず、人を呼べると確信がありました」。高梁川の用水や川沿いに人々の回遊や交流を生み出すしかけづくりも考えている。「いつの時代でもまちの本質に時を重ねていけば、自ずとそこには産業や文化、人が豊かに育っていくのでしょう」。唯一無二のまち並みを維持する倉敷の精神は辻さんに確かに受け継がれている。

(次世代現地マネージャー 落合 豪)
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料理人と漆器職人をつないだ、まちおこしコーディネーター
小田原市産業政策課 主幹・地場産業担当主査 竹井 尚久 さん
かつての城下町として栄えた小田原駅近くの商店街は、近年、郊外の大型ショッピングセンターに顧客を奪われ衰退の一途をたどる。また、伝統工芸として古くから知られる小田原漆器も不況のあおりを受け、売り上げは年々減少傾向にあった。そんななか、小田原活性化の牽引役を生み出したのが竹井尚久さんたちだ。
組み合わせで新しい魅力を生む
平成20年7月に小田原市と箱根物産連合会、商店街連合会、神奈川県による連携事業「小田原ブランド元気プロジェクト」が内閣府の「地方の元気再生事業」に採択された。プロジェクトの中核事業のひとつが、小田原漆器を使い、地場食材を1品以上用いる新ご当地丼「小田原どん」だ。小田原の漁港には新鮮な海産物があり、東京の築地でも高く評価されている。また小田原漆器も地域ならではのものだ。地域の特産資源を活用した小田原ブランドの確立を通じて、産業振興を目指していた竹井さん達が考えついた、地場産品と飲食店との組み合わせによる新たな魅力創出の取り組みだ。
事業採択を受け、早速商店街の飲食店と漆器業者にプロジェクトへの参加の呼びかけを始めたが、そこには思わぬ障壁があった。
それぞれの想いをのせた「小田原どん」
「『小田原どん』とは何だ?」「そんなもので人が呼べるのか?」「漆器は手入れが大変そう」。新しい取り組みに対する商店街の懐疑的な意識が、城下町の保守的な風土と相まって、参加店舗募集の障壁になっていたのである。そこで、平成20年の11月になんとか10店舗の加盟店が決まった後、箱根物産連合会の協力のもと、提供開始前に漆器の取り扱い説明会を開き、事業が軌道に乗るように努めた。
平成20年12月の完成記者会見がNHKで取材されたこともあり、「小田原どん」は提供開始前から知名度が上がり、問い合わせが相次いだ。平成21年2月に提供が始まると、提供店の中には行列ができる店も現れ、市民の間に一気に浸透した。加盟を希望する飲食店も徐々に増加し、平成21年12月には新たに10店舗が加わった。平成22年10月には全国7地域のご当地丼が集まり、「全国丼サミットおだわら」を開催し16万人もの来場者を集めた。「小田原どん」はこの機にさらに1店舗を加え、現在21店舗。プロジェクトがつくり出す連携の輪は、地域の内外に広がっている。
小田原の魅力、さらなる発信へ
小田原どん提供店は今後も年々増加していく見込みであり、これから自立的運営基盤を築いて行く大切な時期になる。現在、プロジェクトチームでは、自立に向けてNPO団体の設立も準備している。
小田原にはかまぼこや寄木細工などまだまだ魅力的な地域資源が存在する。コーディネーターの活躍がまた、小田原の新たな魅力を掘り起こす。
(田島 和歌子)

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桐生から世界へ、ミラノリブの挑戦
有限会社ミラノリブ 代表取締役 笹口 晴美 さん
かつて日本の近代化を支えた絹の輸出は、時代の移り変わりとともに国際的な価格競争力を失い、今まさに風前の灯だ。群馬県の東部に位置し、古くから絹織物の歴史がある桐生も例外ではない。そんななか、絹を扱った事業で注目を集める女性起業家が笹口晴美さんだ。
国産の絹へのこだわり
ミラノリブでは、創業当初から絹を使った洋装づくりを行っている。外国産の絹を使用していたこともあるが、今では国産の絹に強いこだわりを持つ。誤って水をこぼしてしまったとき、海外の絹を使用した商品は染みが残ってしまったが、群馬の絹でつくったものはまったく染みにならなかった。「本物は違う」。笹口さんはそう確信したという。全国の生糸生産量の45%を占める群馬県の養蚕農家数は平成元年から平成10年の間におよそ10分の1程度に減少していたが、「命をかけても国産の絹でやっていこう」と決心を固めた。
国産の絹を使い、残していくために
群馬の絹に心を打たれた笹口さんの想いは、絹の原点である養蚕農家に向かう。通常、養蚕農家でつくられた繭は、農協を通して製糸工場に運ばれる。そのため養蚕農家と衣料メーカーが直接取引をすることはありえなかった。「群馬の絹を使ってすばらしい商品をつくりたい。そして、商品づくりの川上から関わっている人の顔が見えるものづくりをしていきたいと思っていました」。独自のネットワークを開拓する努力を続けた笹口さんは、群馬県庁や農協の協力を得て、ついに全国に先駆けて養蚕農家との直接提携に成功した。「このしくみに、なにより農家さんが喜んでくれた。自分のつくった繭がどのように商品になっていくのかがわかることが、農家さんのモチベーションの向上にもつながったようです」と笹口さんは嬉しそうに語る。この取り組みは、結果的に日本の養蚕業を守ることにもつながり、現在では財団法人大日本蚕糸会の蚕糸・絹業提携支援センターが推進する提携システムのモデルとなっている。
さらなる夢への挑戦
笹口さんの次なる夢は、社名に込めた想いを実現することだ。「ミラノリブというのは、私が好きな、ベーシックなニットの編地の名前です。基本を大事にしたいという想いと、日本から本家ミラノに発信できるブランドにしたいという意味を込めて、あえて日本でミラノリブという社名にしたのです」。新しい染色技術を開発することによって従来にない色や風合いを持つ商品づくりを行うなど、世界進出の準備には余念がない。
かつて日本の近代化を支えた日本の絹が、歴史によって築かれた品質とストーリーを武器に世界に発信されるその日まで、桐生から世界へ、笹口さんの挑戦は終わらない。
(吉田 拓実)
------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 原動力は「好き」でつながるコミュニティ
株式会社マチヅクリ・ラボラトリー 代表取締役 村瀬 正尊 さん
宇都宮駅周辺で最大の繁華街であるオリオン通りから東京街道を渡ると、古着店や雑貨店がひしめく小さな通りに行きつく。そこの名は「ユニオン通り」。若者が集まる中心地として栄える一方で空き店舗が増加するなど、栄衰の過渡期にある。
「好き」と「好き」でつながる
村瀬正尊さんは、商店街に活力を取り戻すことを目的に「ユニオン・スタジオ」という地域交流拠点を設け、フリーペーパー『Stew』の作成、トークライブなどを手がける。「人と人がつながるきっかけにしたい」そんな想いから生まれた『Stew』は、ユニオン通りに住む「人」にスポットを当て、その人の興味を持っていること、好きなことを紹介する。「この写真はあそこの子だね」「この人と私は共通の趣味があったんだ」など、単なる顔見知りの関係から距離を一歩縮めるきっかけになっている。
「次代を担う人材がいなくなってしまったことが地域衰退の要因。では、人が集まるにはどうしたらいいだろうかと考えました」。それが、村瀬さんが『Stew』をつくったきっかけだった。「近くに住む人たちのこだわりや趣味がわかれば、同じようなこだわりを持つ人がその人に興味を持つ。『好き』と『好き』同士がつながり新たなコミュニティが生まれるはず。それを、ユニオン通りでつくりたいのです」。
ユニオン・スタジオを生んだもの
まちづくりにのめりこむきっかけは、大学3年のときに参加した埼玉県草加市役所のみんなでまちづくり課のインターンシップだった。当時、サークル活動を通じて環境や国際問題などグローバルな問題に関心を持っていた村瀬さんにとって、地域の問題を深く掘り下げていく経験は新鮮で刺激的だった。オフィス家具メーカーに就職してからも、いつかは地元に帰ってまちづくりに携わりたいという想いは色あせなかった。就職から2年後、東京の株式会社ジャパンエリアマネジメントというまちづくり支援に取り組むベンチャー企業で経験を積み、昨年、地元小山に戻りマチヅクリ・ラボラトリーを設立。そして、ユニオン・スタジオをともに立ち上げるメンバーと出会う。「地域は人とそのつながり」ということをメンバー共通の理念に掲げ、地域コミュニティの再構築を目指している。
地域とはあくまで「人」
ユニオン・スタジオでは、メンバーは、空き店舗の活用支援などを通じた人材育成も今後考えている。「地域に人材がいないと言われているが、自分の地元に戻ってまちのために何かしたい!と思っている若者は大勢いる。彼らが想いを実現できるしくみをつくりたい」。村瀬さんは「人」にこだわり、若手ならではの視点で地域を支えていく。(次世代現地マネージャー 五木田 華子)

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つなげる、育てる、新しいまちおこし
平成22年度現地マネージャー育成事業 (主催:株式会社全国商店街支援センター)
全国でシャッター商店街が増加している。経済の冷え込みにより来街者が減少、未来を見出せなくなった若者たちが土地を去り、後継者不足が地域の活力低下をさらに深刻化させる。全国の商店街が負のスパイラルから抜け出せずに喘ぐなか、株式会社ランナーズ・ウェルネスの山本聖さんは全国同時多発型の人材育成に取り組み始めた。
次世代現地マネージャー育成プログラム
現地マネージャー育成事業は、地域に根づき、商店街活性化に貢献できる人材を育成するプログラムだ。通常、商店街活性化といえば現地の人材を育成するものをイメージするが、山本さんが取り組む事業では都内の大学に通う6名の大学生・大学院生(以下、次世代現地マネージャー)が育成対象だ。その指導にあたるのは、全国6つの地域で先進的な取り組みを行っている人材(以下、先人現地マネージャー)。「即戦力も大事だが、次世代育成に取り組む必要があると思った」と事業を計画した山本さんは話す。プログラムは地域活性化を学ぶ座学研修と全国6地域の先人に学ぶ現地派遣型OJT研修で構成され、2010年9月から2011年2月までの6か月間、ひとり1地域を担当して都内と担当地域を行き来する。
究極的な魅力は「人」に宿る
山本さんは、もともと小田急百貨店で商品の仕入れから販売、管理を行う、マーチャンダイジングを担当していた。「売れるものとは何かをひたすら考え続けていた」と話す山本さんは、中小企業基盤支援機構への出向の話を受ける。「売る」ノウハウを活かして「売れるものをつくる」支援をしないかと声がかかったのだ。この仕事を通じて山本さんは「人」が最も重要だと確信を得たという。「神戸に『母から娘に受け継ぐバッグ』をつくっている人がいます。長年の使用に耐えうる素材を使い、デザインは普遍的。壊れても修理して使えるようにサポート体制がある。想いと商品がストーリーとして首尾一貫すると、商品の魅力が自ずと伝わる。このストーリーをつくるのは、モノではなく人。商品の究極的な魅力は、人に宿っているのです」。地域の人の魅力を再び掘り起こし、次世代に伝えることが、地域活性につながるという構想を山本さんはやがて描き始めた。
人材育成と地域間ネットワークを同時に実現
この構想は、若手理系人材の育成に取り組み、そのプログラム開発に実績のあるリバネスとの出会いにより一気に実現へと向かった。次世代育成と地域間ネットワークの構築を同時に実現する構想が持ち上がり、株式会社全国商店街支援センターのより「現地マネージャー育成事業」を受託し、スタートを切ったのである。
育成プログラムの最大のポイントは地域サミットだ。このサミットには全国の先人現地マネージャー6名と次世代現地マネージャー6名が集結し、講習会や現地視察を通じてまちの取り組みについて理解を深め、意見交換を行う。「先人現地マネージャーのバックグラウンドは、ものづくり、コーディネーター、起業家、行政とさまざま。だからこそ集まったときに相乗効果が生み出せる」と山本さんは話す。11月に開催された倉敷サミットでは、次世代現地マネージャーが倉敷美観地区を調査して回遊プランを提案し、その魅力を競い合う研修が実施された。「ターゲットと内容がミスマッチだ」「分析が弱い。もっと掘り下げなきゃ」と辛口の評価も飛び交う。次世代現地マネージャーたちが成長するのはまさにこの瞬間である。「まちづくりのプロに対して意見を述べ、それに対して率直な評価が返ってくるのが何より楽しい」。次世代現地マネージャーのひとりはそう話す。それに加えて、先人現地マネージャー同士の相互理解にもつながっており、「辻さん(倉敷市先人現地マネージャー)をセミナーの講師として招きたい」など地域間の連携にも発展しつつある。この取り組みは2月末に事業としての区切りを迎えるが、築かれたネットワークが地域の新しい未来をつくる礎となっていくに違いない。
山本 聖 さん 株式会社ランナーズ・ウェルネス 事業開発部 部長
元小田急百貨店の商品統括部・服飾品商品部マーチャンダイザー。「がんばれ!日本の製造業、伝えよう!日本の伝統と革新」をテーマに、メード・イン・ジャパンのブランディング活動を推進している。2010年9月より、現職。 
地域活性化座学研修と先人現地マネージャーに学ぶOJT研修による
次世代現地マネージャー育成プロジェクト
株式会社リバネスは平成22年11月1日より、株式会社ランナーズ・ウェルネスと協同で「地域活性化座学研修と先人現地マネージャーに学ぶOJT研修による次世代現地マネージャー育成プロジェクト」を開始いたしました。このプロジェクトは、経済の冷え込みや人口減少など地域が抱える課題に対し、プロジェクトを推進する2社の強みを活かした新たな人材育成プログラムの開発・実証により解決を図るものです。
<背景・目的>
株式会社リバネスでは設立以来一貫して社会で即戦力と成り得る人材の育成プログラムを開発・実施して参りました。近年では経済産業省の委託事業や大学法人へのプログラム提供等多数の実績を有しており、これらの事業を通じて多くの意欲ある若手人材とのネットワークを構築しています。一方、株式会社ランナーズ・ウェルネスは大型のスポーツイベント開催を通じた独自の地域イベントコミュニティを形成していることが特徴です。今回のプロジェクトでは2社が有するネットワークとノウハウ活用することで、地域活性化座学研修と現地派遣型のOJT研修という一気通貫型の地域活性化人材育成プログラムを実現し、次世代の地域活性化を担う人材の育成を目指します。
なお、本プロジェクトは商業活性化の政策マネジメント組織である株式会社全国商店街支援センターが株式会社ランナーズ・ウェルネスに委託する「平成22年度現地マネージャー育成事業」の一環として実施しています。

<事業基本情報>
■委託元:株式会社全国商店街支援センター
■委託企業:株式会社ランナーズ・ウェルネス
■連携企業:株式会社リバネス
■期間:2010年9月1日~2011年2月21日
<実施の流れ>

今回はリバネスが有する大学・大学院のネットワークから参加者を募集し、本事業の説明会を実施。書類選考、面接を経て6人の次世代現地マネージャー候補を選出。次世代現地マネージャーは事業期間中に、「現地(地域)を学ぶ」、「人(ネットワーク)を学ぶ」、「売り物が何かを学ぶ」の3つをテーマ、それぞれ座学研修、OJT研修、サミット型プレゼン研修を受講する。
<カリキュラム>
第1クール:10/3~11/7 現地(地域)を学ぶ
人口や産業構造、地域資源、観光、教育、歴史、地理など地域の特性について学びます。文献調査と現地調査を行うことで、「現場」の理解を深めます。
第2クール:11/8~12/19 人(ネットワーク)を学ぶ
地域活性化のケーススタディを学ぶ座学研修や、先人現地マネージャーに学ぶOJT研修を通じて、地域活性化を担う人とネットワークについて学びます。
第3クール:12/19~2/6 売り物が何かを学ぶ
「地域の売り物は何か」について学びます。地域ならではの特性や強みは何かについて調査し、地域からの情報発信のあり方を考え・提言します。
次世代現地マネージャー候補が決定しました
- 群馬県桐生市 吉田拓実

- http://ameblo.jp/are-you-ready-to-go/
- 栃木県宇都宮市五木田華子

- http://blog.livedoor.jp/cohana0808/
- 神奈川県小田原市 田島和歌子

- http://ameblo.jp/wakakotajima/
- 岡山県倉敷市 落合豪

- http://blog.goo.ne.jp/go_ochiai/
- 沖縄県沖縄市 下大迫貴亮

- http://blog.livedoor.jp/runner_shimoosako/
- 沖縄県石垣市 平良裕介
- http://blog.livedoor.jp/isigakisunrize/
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本件に対するお問い合わせ先
株式会社リバネス (担当:柳沢)
住所:〒160-0004 東京都新宿区四ツ谷2-11-6VARCA四ツ谷10F
TEL: 03-6277-8041 Email: info@leaveanest.com















