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第4回 根粒

今回は根っこに注目してみましょう。写真を見てください。

 

実は雑草と一緒に間違って抜いてしまった大豆なのですが・・・なにやら丸い粒々がついているのがわかりますか?

根っこが病気になったと思われることがありますが、これは「根粒(こんりゅう)」と呼ばれるもので、

大豆にとってはとても役に立つものなのです。

 

大豆に限らず、多くのマメ科植物は、根っこに根粒をつけることができますが、マメ科以外の植物はほとんどつけることができません。

マメ科の特徴のひとつにもなっている根粒というものは、はたしてどんなものなのでしょうか?

 

実は、根粒というものは、根粒菌と呼ばれる微生物がマメ科植物に「共生」してできるものです。
共生は、寄生と違って同じ空間にいることでお互いにメリットがあることを言います。

大豆と同じマメ科植物であるレンゲなどは、栄養分の少ない土地でも育つことができ、

また土に鋤きこむことで肥料になることが昔から知られていました。

この現象には、根粒が大きく関わっています。マメ科植物と共生して根粒をつくる根粒菌には、

空気中の窒素をアンモニア、つまり窒素肥料と同じものに変えられる力を持っています。

この力のことを、「窒素固定能」と呼びます。窒素固定能を持つ微生物がいくつか種類がありますが、

マメ科植物と共生できるのは根粒菌だけ。マメ科植物は根粒菌が根っこのまわりにいると、

自分の根っこに取り込むことができます。根粒菌が入った部分は丸く膨らみ、根粒という新しい器官になります。

この中で、根粒菌は窒素をアンモニアに変えて植物に渡すかわりに、植物は根粒菌がたくさん窒素をアンモニアに変えられるように、

エネルギー源である糖分を渡します。このおかげで、マメ科植物は窒素分が少ない土地でも生きていくことができ、

根粒菌も他の微生物に邪魔されることなく生きていくことができます。これがマメ科植物と根粒菌の共生関係です。

 

ただ、どうしてマメ科植物は根粒という器官をつくることができるのか、実はまだ分からないこともたくさんあり、

世界中の研究者が研究する対象にもなっています。

 

大豆がタンパク質が豊富で、畑のお肉と呼ばれることがあります。タンパク質をたくさんつくるには窒素分が必要ですが、

その窒素分を、大豆は根粒菌からもらっているのです。マメ科植物と根粒菌の共生は、私たちの食生活にも大事なのですね。


この記事はこんな人が書きました

著者名:塚田周平
塚田周平
ひとこと:「農林水産」は、21世紀の大きなテーマの一つです。未来を見据えた農林水産の在り方を発信していくことが人生のテーマです。
URL:http://www.beagri.com/staff/tsukada.html

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